歴史
「弾丸列車」と呼ばれた標準軌の高速鉄道構想は1930年代末の政府計画に始まるが、第二次世界大戦により初期段階で中断された。ただし、この計画のために掘られたトンネル3本は、のちに新幹線のルートに組み込まれている。
戦後の高度経済成長は、東京・名古屋・京都・大阪を結ぶ太平洋沿岸の東海道の輸送を逼迫させた。東海道本線は1955年(昭和30年)の時点で激しく混雑しており、翌1956年の電化後も需要が輸送力の約2倍に達していたことから、新線建設が急務となった。
国鉄は高速新線の建設を決め、1958年12月に建設計画が承認された。見込まれた総工費3,000億円のうち1,948億円が5か年の建設計画に割り当てられた。計画を主導したのは十河信二・国鉄総裁と島秀雄・技師長である。十河は政界に計画への支持を働きかけ、最終的に必要となる額より少ない政府資金を受け入れた。両名の下、新線は在来の東海道本線と同じ1,067ミリではなく、高速運転に適した1,435ミリの標準軌で建設されることになった。1959年4月20日に起工式を行って着工した。建設費の不足を補うため、十河と島は世界銀行に2億ドルの融資を求め、1961年に総事業費の約15%にあたる8,000万ドルを得た。融資は実験的技術に充てないことが条件で、1981年に完済された。5か年という短い工期のなかで工費は大幅に超過し、十河と島はともに辞任に追い込まれた。
1964年10月1日、東京オリンピック開幕直前に開業した。開業時期は五輪に合わせて設定されたものである。「ひかり1号」が東京発、「ひかり2号」が新大阪発として出発し、東京〜大阪間を4時間で結ぶ「ひかり」と、各駅に停車して5時間を要する「こだま」の2種別で運行を始めた。設備は210キロ運転に対応して造られていたが、路盤がまだ十分に落ち着いていないという懸念や、急いだ工事と試験で見つかった問題から、通常運転の速度は160キロに抑えられた。1964年の利用者は1日約6万1,000人であった。1965年11月、路盤の安定を受けたダイヤ改正で210キロでの通常運転が認められ、東京〜大阪間は「ひかり」で3時間10分、「こだま」で4時間となった。同線は2000年、歴史的機械工学ランドマークとIEEEマイルストーンの両方に認定された。
累計旅客数は1976年に10億人を突破。1987年4月1日の国鉄分割民営化によりJR東海が運営を継承し、同社は国鉄の債務の一部も引き受けた。1992年3月、JR東海は300系を投入し、最速達列車「のぞみ」を新設した。300系は軽量なアルミニウム合金製の車体とVVVFインバータ制御を採用して270キロで走行し、東京〜大阪間を従来より約30分速い2時間30分で結んだ。
車両は60年にわたって代替わりを重ねた。開業時の0系は約35年間使われ、1999年9月18日に東海道新幹線での営業運転を終えた。0系の後継として1985年10月1日に導入された100系は、同線初の二階建て車を組み込み、2003年9月まで運用された。300系は「のぞみ」とともに登場し、2012年3月まで走った。JR西日本の500系は1997年11月に登場し、山陽新幹線では300キロ運転を行ったが、東海道新幹線では270キロにとどまった。空力を重視した長い先頭部をもち、外観は他のどの新幹線車両とも異なる。2010年2月に東海道新幹線から撤退し、山陽新幹線の運用に移った。700系(1999年3月導入)はトンネル微気圧波を抑えるカモノハシ形の先頭形状を採用し、2020年3月1日に東海道新幹線での営業運転を終えた。N700系(2007年7月1日導入)は新幹線で初めて車体傾斜装置を採用し、曲線での速度向上を図った。車内は全席禁煙とし、喫煙は喫煙ルームに限った。2013年からはN700系の各編成がN700A仕様に順次改造され、同年2月8日にはN700Aの新製車が営業運転を始めた。2015年3月14日のダイヤ改正で、最高速度は現在の285キロに引き上げられた。2020年7月1日に営業運転を開始したN700S系は、全座席に電源コンセントを備え、N700Aと比べて編成重量が約15トン軽く、使用電力量は約7%少ない。長時間の停電時にも避難が容易な場所まで自力で走行できるバッテリ自走システムも搭載する。
ピーク時には片道1時間あたり最大17本(のぞみ13・ひかり2・こだま2)が運行される、世界でも有数の高密度路線である。2019年度には1日平均378本が運行され、1列車あたりの平均遅延は12秒であった。2023年3月のダイヤ改正時点で、最速の「のぞみ」は東京〜新大阪間を2時間21分で結ぶ。2023年8月10日には、1日の運行本数として過去最高の471本が運行された。
2023年度の年間旅客数は約1億5,800万人、1日あたり約43.2万人、年間収入は約1兆2,479億円にのぼる。2003年10月には路線で最も新しい駅である品川駅が開業し、ダイヤのさらなる効率化が可能になった。JR東海は東海道新幹線のバイパスとして、磁気浮上式鉄道(リニア)の中央新幹線の建設を進めている。
この路線の駅
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年表
この年表は英語のみです。
- 1958December: the Tōkaidō Shinkansen plan is approved, with ¥194.8 billion of the ¥300 billion estimated cost allocated.
- 195920 April: construction begins.
- 19641 October: the line opens, shortly before the Tokyo Olympics. Hikari 1 (Tokyo) and Hikari 2 (Shin-Osaka) are the first trains in each direction. Regular operation limited to 160 km/h; Hikari 4h / Kodama 5h. 0 series in service.
- 1965November: timetables revised to 210 km/h; Hikari Tokyo–Osaka 3h10m, Kodama 4h.
- 1976Cumulative ridership reaches 1 billion passengers.
- 1981The World Bank loan is fully repaid.
- 19851 October: 100 series introduced, bringing the line's first double-deck cars.
- 19871 April: JNR privatised; the Tōkaidō Shinkansen transfers to JR Central.
- 1992March: 300 series introduced; the Nozomi super-express launches at 270 km/h, cutting Tokyo–Osaka to 2h30m.
- 1997November: 500 series (JR West) introduced; 300 km/h on the San'yō, limited to 270 km/h on the Tōkaidō.
- 19990 series withdrawn from Tōkaidō service on 18 September after nearly 35 years. 700 series introduced in March.
- 2000Designated a joint Historic Mechanical Engineering Landmark and IEEE Milestone.
- 2003100 series withdrawn (September). Shinagawa Station opens (October), enabling Nozomi timetable expansion.
- 20071 July: N700 series introduced, the first Shinkansen with body-tilting.
- 2010500 series withdrawn from Tōkaidō service (February) and moved to the San'yō Shinkansen.
- 2012300 series fully retired (16 March).
- 20138 February: dedicated N700A new-build sets enter service.
- 201514 March: maximum operating speed raised to 285 km/h, the current ceiling.
- 2020700 series makes its last Tōkaidō run (1 March). N700S introduced (1 July).
- 2023FY2023 ridership ~158 million / ~432,000 daily; annual revenue ~¥1.2479 trillion; single-day record of 471 trains on 10 August.
出典
ギャラリー 2枚
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