歴史
1991年10月1日に東海道新幹線の施設を新幹線鉄道保有機構から買い取った。発足当初に承継した3,191億円の長期債務に加え、この買い取りに伴う5兆900億円の債務の返済が重要な経営課題となった。1992年3月14日には「のぞみ」が東京駅 - 新大阪駅間で運転を開始し、1993年3月には東京駅 - 博多駅間の運転となった。鉄道部門の収益のうち約88%を東海道新幹線が占めて経営の最大の柱となっており、JRグループ各社の中で収益に占める新幹線の割合は最も高い。在来線の運輸収入は全体の1割にも満たず、2017年3月時点では在来線は全て赤字経営であった。一方で営業利益では、JRグループで売上高最大のJR東日本を上回る。JR東海は日本で最も収益性が高く輸送量の多い高速鉄道事業者で、2009年には高速鉄道で1億3,800万人を輸送した。これは世界最大の航空会社の輸送人員を大きく上回る。同年の日本の高速鉄道旅客数は計2億8,900万人であった。
1997年10月8日に東京・大阪・名古屋・京都の各証券取引所に株式を上場した。2001年6月の改正JR会社法公布により本州3社が同法の適用から除外され、2006年4月5日には鉄道建設・運輸施設整備支援機構保有の全株式(28万6,071株、1株115万円、総額約3,289億円)を自己株式として買い受け、当時上場していたJR3社ではJR東日本、JR西日本に続いて完全民営化を達成した。1999年12月20日には名古屋駅直上のJRセントラルタワーズが開業し、「世界一高い駅ビル」としてギネス・ワールド・レコーズにも掲載された。名古屋駅周辺では続いて、2000年に髙島屋と協業してジェイアール名古屋タカシマヤを、2016年にJRゲートタワーを開業した。2008年10月には鉄道車両メーカーの日本車輌製造の株式50.86%を株式公開買付け(TOB)で取得し、連結子会社とした。
1999年9月18日には0系が東海道新幹線での運転を終了し、35年の歴史に幕を下ろした。新幹線鉄道保有機構の解散で新車開発が容易となり、300系・700系・N700系・N700A・N700Sを次々に投入した。N700系は2007年7月、N700Aは2013年、N700Sは2020年7月に営業運転を開始し、700系は2020年3月に運用を終了した。2003年10月1日には東海道新幹線品川駅が開業して営業運転最高速度が270km/hに統一された。2001年9月にはインターネットによる新幹線座席予約サービス「エクスプレス予約」を、2017年にはチケットレス乗車サービス「スマートEX」を開始した。2006年11月25日には名古屋エリアの在来線にICカード乗車券「TOICA」を導入し、2008年にはSuica・ICOCAと、2013年には全国の交通系ICカードと相互利用が可能になった。
リニアについては会社発足当初から鉄道総合技術研究所と共同で超電導リニア(磁気浮上式鉄道)の実験を行っており、1996年7月1日に山梨リニア実験線が発足した。2007年12月25日には首都圏 - 中京圏間のリニア方式による中央新幹線(路線距離約290km、総事業費約5.1兆円)を全額自己負担で建設することを発表し、2011年5月20日には国土交通省がJR東海を中央新幹線の建設・営業主体として正式に指名した。品川駅 - 名古屋駅間は2027年完成を目指したが、大井川の流量減少をめぐる問題により静岡県内の区間が未着工となっており、JR東海は2027年開業は困難との見解を示している。2011年3月14日には名古屋港の金城ふ頭に「リニア・鉄道館」が開館した。海外では、2010年1月に高速鉄道システム「N700-I Bullet」と超電導リニアシステム「SCMAGLEV」を諸外国の市場で展開すると発表した。2018年時点ではアメリカ国内で2件の高速鉄道事業を実行またはプロモーション活動中であったほか、台湾高速鉄道から技術コンサルティングを請け負い、テキサス・セントラル・レイルウェイを支援していた。同社の2008年版データブックによれば、路線網は東海道新幹線の552.6kmを含めて計1,970.8km、駅数は403であった。
年表
- 19874月1日、国鉄分割民営化に伴い東海旅客鉄道株式会社が発足。国鉄から新幹線総局が管理していた東海道新幹線と、静岡・名古屋の各鉄道管理局が管理していた在来線を引き継いだ。
- 199110月1日、東海道新幹線の施設を新幹線鉄道保有機構から買い取った。
- 19923月14日、新幹線「のぞみ」が東京駅 - 新大阪駅間で運転を開始した。
- 19967月1日、山梨リニア実験線が発足した。
- 199710月8日、東京・大阪・名古屋・京都の各証券取引所に株式を上場した。
- 19999月18日、0系が東海道新幹線での運転を終了し、35年の歴史に幕を下ろした。12月20日には名古屋駅直上のJRセントラルタワーズが開業した。
- 200310月1日、東海道新幹線の品川駅が開業し、営業運転最高速度が270km/hに統一された。
- 20064月5日、鉄道建設・運輸施設整備支援機構保有の全株式を自己株式として買い受け、完全民営化が完了。11月25日には名古屋エリアの在来線にICカード乗車券「TOICA」を導入した。
- 20077月1日、新幹線N700系の営業運転を開始。12月25日には首都圏 - 中京圏間のリニア中央新幹線を全額自己負担で建設することを発表した。
- 20113月14日、名古屋港の金城ふ頭に「リニア・鉄道館」が開館。5月20日には国土交通省がJR東海を中央新幹線の建設・営業主体として正式に指名した。
- 201410月1日、東海道新幹線が開業50周年を迎え、東京駅・静岡駅・名古屋駅・新大阪駅で記念の出発式を開催した。
- 20203月1日、新幹線700系の運用が終了。7月1日にはN700Sが営業運転を開始した。
出典
最終更新:2026年10月16日