歴史
先にシリコン整流器を搭載したED74形を基本とし、起動時の粘着力を確保するため変圧器の二次側で巻線比を切り替える低圧タップ制御を採用、磁気増幅器で流通角を制御して連続電圧制御を可能とした。この磁気増幅器(magnetic amplifier)の略称から「M形」と呼ばれる。磁気増幅器は、将来サイリスタ位相制御が実用化された際に換装できる設計とされた。各所に20 ‰超の勾配区間が散在しながら1,200 tの牽引が要求される東北本線で使用するため、重連総括制御が可能な設計とされ、前面に貫通扉を持つ。外部塗色は交流機関車標準の赤2号である。
1963年に試作機の1・2号機が落成し、1964年からさらに158両が製造された。50 - 100号機は寒冷地向けの装備を持ち、運転台の正面窓上部にツララ切りが設けられた。番台区分として、九州向けで本形式唯一の60 Hz仕様である300番台(301 - 311号機、1965 - 1968年製・11両)、北海道交流電化用の試作機として1966年に三菱重工業で1両のみ製造され全サイリスタ位相制御を採用した「S形」の500番台(501号機)、奥羽本線・羽越本線用の耐雪・耐塩害対策機で1971 - 1976年に91両製造された700番台(701 - 791号機)、東北本線全線電化に合わせ高速貨物列車および20系寝台特急客車牽引用として1968 - 1976年に39両製造された「P形」の1000番台(1001 - 1039号機)がある。
500番台の投入先は新たに交流電化された函館本線で、酷寒地向けの特殊装備により全長は他のED75形より300 mm長い14,600 mmである。サイリスタ位相制御が発する高調波による通信・信号への誘導障害が著しく、同線で必要な列車暖房用の蒸気発生装置も持たなかったため増備は行われず、量産は蒸気発生装置 (SG) を搭載したED76形500番台とされた。
700番台は下枠交差形のPS103形パンタグラフを採用した。1974年に736号機が羽越本線で崩落土砂による脱線事故に遭って廃車されたため、91両が一度に揃ったことはない。700番台のうち34両は青函トンネル専用機のED79形へ改造された。
特急列車から一般貨物列車まで幅広く運用されたが、1980年代以降はEF81形の運用拡大や夜行客車列車・貨物列車の削減、普通客車列車の電車化などで運用が減少した。JR貨物では1993年から1000番台の更新工事が行われたが、EH500形の増備により淘汰が進み、2012年3月17日のダイヤ改正で定期運用が終了し同年6月までに全車廃車となった。2016年4月1日時点で現役だったのはJR東日本の700番台5両のみで、仙台に3両、秋田に2両が配置されていた。その後、JR東日本でも老朽化やGV-E197系などの登場により残存する700番台の整理が進み、2025年(令和7年)9月に最後に残った758・759号機が廃車回送されて759号機が同年9月13日付けで除籍されたことにより、ED75形は形式消滅した。静態保存機としてED75 501(小樽市総合博物館)、ED75 775(鉄道博物館、さいたま市)が現存する。宮城県利府町の新幹線総合車両センターに保存されていたED75 1は2019年12月に、ED75 39は1998年に解体された。輸出機としては、EF66形と本形式を基礎とした中国国鉄6K型電気機関車と、本形式をもとに製造されたコンゴ/ザイール国鉄2500形電気機関車がある。
年表
この年表は英語のみです。
- 1963Two prototypes, ED75 1 and ED75 2, are delivered, built by Hitachi and Mitsubishi, as the AC successor to Class ED71 for the newly AC-electrified Joban Line.
- 1971Production of the salt- and snow-resistant ED75-700 sub-class begins for the Ou Main Line and Uetsu Main Line; 91 locomotives (701-791) are built through 1976.
- 1986/
1988 34 ED75-700 locomotives are rebuilt into Class ED79 locomotives for services through the undersea Seikan Tunnel between Honshu and Hokkaido. 年は1986年または1988年とされています。 - 2012From the 17 March timetable revision the remaining scheduled JR Freight ED75 workings are completely replaced by Class EH500 locomotives; JR Freight's last ED75s are withdrawn by June.
- 2025The last surviving units, ED75-700 machines 758 and 759 operated by JR East, are hauled away for withdrawal; ED75 759 is struck off the register on 13 September, marking the extinction of the class.
出典
最終更新:2026年10月16日
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