歴史
路線の起源は、大阪の地下鉄網を生駒方面へ東へ延ばす構想にある。1977年3月23日、近鉄は長田駅 - 鉄軌分界点間の軌道事業特許と、鉄軌分界点 - 生駒駅間の鉄道事業免許を取得し、同年9月16日には路線建設のための専業会社・東大阪生駒電鉄が設立されて、特許・免許はその年のうちに同社へ譲渡された。工事は1979年に日本鉄道建設公団の事業として始まり、当時「東大阪線」と呼ばれたこの路線の起工式は1982年9月16日に行われた。既存の地下鉄に合わせるため、新線には近鉄通常の架線方式ではなく、第三軌条による集電が採用された。
1986年4月1日、近鉄は東大阪生駒電鉄を合併し、同年10月1日に東大阪線が長田駅 - 生駒駅間で開業して、ただちに大阪市営地下鉄(現・Osaka Metro)中央線と大阪港駅までの相互直通運転を開始した。東生駒車庫も同日開設された。新線は生駒トンネルで生駒山地を越え、東部郊外と大阪都心とを地下鉄で直結した。
開業から1年足らずの1987年9月21日、生駒トンネル内で漏電によるケーブル火災が発生し、通過中の電車がトンネル内で立往生して、1人が死亡、48人が負傷した。その後、運行体系は段階的に強化されていった。1990年3月15日には、それまで地下鉄内で折り返していた昼間の中央線列車が延長され、全列車が東大阪線へ直通するようになり、1997年12月18日には大阪港トランスポートシステムのテクノポート線開業に伴って、直通区間がコスモスクエア駅まで西へ延長された。
次に焦点となったのは、新たな関西文化学術研究都市へ向けた路線自体の東への延伸であった。延伸区間を保有する第二の会社・奈良生駒高速鉄道が1998年7月28日に設立され、同年9月には生駒 - 登美ヶ丘間について同社が第三種鉄道事業免許を、近鉄が第二種鉄道事業免許をそれぞれ取得した。この事業は「京阪奈新線」と呼ばれ、2000年10月に着工した。工事は大規模なもので、延長3,600メートルの東生駒トンネルは2004年8月26日に貫通し、開業に先立つ2004年12月1日には新型の7020系が営業運転を開始した。
2005年1月31日、正式な路線名「けいはんな線」と新設3駅の正式駅名が発表され、のちにけいはんな線・中央線を合わせた区間の統一愛称として「ゆめはんな」が採用された。2006年3月27日に延伸区間の生駒駅 - 学研奈良登美ヶ丘駅間が開業し、旧東大阪線は長田駅 - 学研奈良登美ヶ丘駅間の全区間にわたって「けいはんな線」に改称され、近鉄線内ではワンマン運転が開始された。登美ヶ丘車庫と新設の信号場も同時に開設された。
2007年4月1日からPiTaPa・ICOCAが利用できるようになり、その後もダイヤは生駒 - 学研奈良登美ヶ丘間の朝の列車を増発するため繰り返し改正された。2024年6月28日には、大雨により生駒 - 白庭台間で土砂災害が発生して全線が運転を見合わせたが、6月29日に長田 - 新石切間、7月1日に残りの区間と、段階的に運転を再開した。
2025年1月19日には、Osaka Metro中央線の夢洲への延伸に伴い、直通区間が新たに開業した夢洲駅まで延長された。近鉄の7000系・7020系とOsaka Metroの車両がともに運用され、学術研究都市と大阪都心とを結んでいる。
この路線の駅
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年表
- 19779月16日:路線建設のため東大阪生駒電鉄が設立される(近鉄は3月23日に長田 - 生駒間の軌道特許・鉄道免許を取得)。
- 19829月16日:東大阪線建設の起工式が行われる。
- 19864月1日:近畿日本鉄道が東大阪生駒電鉄を合併する。
- 198610月1日:東大阪線が長田 - 生駒間で開業し、大阪市営地下鉄中央線の大阪港駅まで相互直通運転を開始。東生駒車庫が開設される。
- 19879月21日:生駒トンネル内で漏電によるケーブル火災が発生し電車が立往生、1人が死亡、48人が負傷する。
- 19903月15日:地下鉄内で折り返していた昼間の中央線列車を延長し、全列車を東大阪線直通とする。
- 199712月18日:大阪港トランスポートシステムテクノポート線の開業に伴い、相互直通運転区間をコスモスクエア駅まで延長する。
- 19987月28日:延伸区間を保有する奈良生駒高速鉄道が設立される。9月には生駒 - 登美ヶ丘間の第三種鉄道事業免許を取得(京阪奈新線)。
- 200010月:京阪奈新線(生駒 - 登美ヶ丘間の延伸)が着工する。
- 20048月26日:延長3,600mの東生駒トンネルが貫通。12月1日には7020系が営業運転を開始する。
- 20051月31日:正式路線名「けいはんな線」と新設3駅の正式駅名を発表する。
- 20063月27日:生駒 - 学研奈良登美ヶ丘間が開業。東大阪線を全区間にわたりけいはんな線に改称し、近鉄線内でワンマン運転を開始する。
- 20074月1日:各駅でPiTaPa・ICOCAの取り扱いを開始する。
- 20246月28日:大雨により生駒 - 白庭台間で土砂災害が発生し全線が運転を見合わせる。6月29日に新石切まで、7月1日に全線で運転を再開する。
- 20251月19日:Osaka Metro中央線の夢洲延伸に伴い、相互直通運転区間が夢洲駅まで延長される。