歴史約3分で読めます

日本の鉄道の歴史

History of Railways in Japan

日本は、人の一生をわずかに超えるほどの年月のうちに、鉄道がまったく存在しない国から、世界で初めての高速鉄道を走らせる国へと変わった。その物語は、1850年代に外交上の珍品として海を渡ってきた蒸気機関に始まり、イギリス人技師が築いた最初の鉄道、巨大な国有鉄道網、そして新幹線へと続いていく。

歴史

蒸気は海路で日本に届いた。1853年、ロシアの使節プチャーチンが長崎で蒸気機関車の模型を走らせてみせ、翌1854年には2度目の来航を果たしたアメリカのペリー艦隊が、実際に走る機関車の模型を江戸幕府に献上し、役人たちがそれに乗った。これらの模型が与えた影響は大きかった。長崎でプチャーチンの実演を見学し、オランダの技術書を参照できた発明家・田中久重は、1855年、佐賀藩のために日本初の国産蒸気機関車模型を完成させた。田中はのちに東芝の前身となる会社を興した。

日本に初めて蒸気機関車がもたらされたのは1865年のことである。スコットランド出身の商人トーマス・ブレーク・グラバーが、輸入した機関車「アイアン・デューク」を長崎・大浦の短い線路の上で走らせた。営業運転ではなく、デモ走行であった。

発足したばかりの明治政府が近代化を急ぐと、公共の鉄道はほどなく実現した。イギリス人エドモンド・モレルら外国人技師が設計し、イギリス製の機関車が牽くこの日本初の鉄道は、1872年(明治5年)10月14日、東京の新橋と横浜のあいだに開業した。この日は現在「鉄道の日」とされている。採用されたのは1,067mm(3フィート6インチ)の狭軌で、今日に至るまで全国の路線網の大半を規定している。

拡張は急速に進んだ。1874年には大阪と神戸を結ぶ二番目の路線が開通し、1877年には京都に達した。やがて幹線網の多くは私鉄が敷設するようになり、その先頭に立ったのが1881年に日本初の私鉄として設立された日本鉄道で、上野から青森へと北へ向かう幹線を延ばしていった。東京と神戸を結ぶ国土の背骨ともいえる東海道本線は1889年に全通し、1893年には860形が日本で初めて製造された蒸気機関車となった。

まもなく国家が主導権を取り戻す。1906年の鉄道国有法により、政府は1906〜07年に17の主要な私鉄を買収し、幹線を単一の国有鉄道へと統合した。電気運転はこれに先立って始まっており、1895年には日本初の電気鉄道である路面電車が京都で運行を開始した。1927年には東京の銀座線がアジアで初めての地下鉄として開業した。

1949年、国有鉄道は公共企業体「日本国有鉄道(国鉄)」として再編された。東京オリンピック開催の年である1964年の10月1日、国鉄は東海道新幹線を東京と新大阪のあいだに開業させた。標準軌を走るこの路線は、それまでどの定期列車も達したことのない速度を実現した、世界初の本格的な高速鉄道だった。

しかしふくらむ債務がついに国鉄を解体させる。1987年、国鉄は民営化され、JR(ジェイアール)グループ7社へと分割された。

年表

  • 1853ロシア使節プチャーチンが長崎で蒸気機関車の模型を実演。
  • 1854ペリー艦隊が走る機関車模型を幕府に献上。
  • 1855田中久重が日本初の国産蒸気機関車模型を製作(佐賀藩)。
  • 1865グラバーが長崎・大浦で輸入機「アイアン・デューク」を走らせる(日本に初めてもたらされた蒸気機関車)。
  • 1872日本初の鉄道、新橋〜横浜が開業(10月14日)。英国人技師、1,067mm軌間。
  • 1874大阪〜神戸間が開業。
  • 1877路線が京都に達する。
  • 1881日本初の私鉄・日本鉄道が設立。
  • 1889東海道本線(東京〜神戸)が全通。
  • 1893日本初の国産蒸気機関車860形が登場。
  • 1895日本初の電気鉄道(路面電車)が京都で開業。
  • 1906–07鉄道国有法により17私鉄が国有化される。
  • 1927東京・銀座線が開業(アジア初の地下鉄)。
  • 1949公共企業体・日本国有鉄道(国鉄)が発足。
  • 1964東海道新幹線が開業(10月1日)。世界初の高速鉄道。
  • 1987国鉄が民営化され、JRグループ7社に分割。
  • Present大都市では、鉄道が今も特に旅客にとって最も重要な交通手段である。

出典