歴史
幹線における電化区間の割合が低い北海道では、無煙化以降の貨物輸送は電化・非電化区間の区別なくDD51形を主力としてきたが、JR移行後の輸送量増大や貨物列車の高速化に対し、DD51形は出力不足で恒常的に重連運用を要し、北海道の厳しい気候風土による車両の老朽化も顕在化していた。これを受け、重連運転の解消と老朽車両の置換えを目的として開発されたのが本形式である。
公募により「ECO-POWER RED BEAR」(エコパワーレッドベア)の愛称がつけられ、車体側面にロゴが描かれた。JR貨物が設計・開発したディーゼル機関車で愛称がつけられたのは本形式のみである。国鉄では1981年製のDE15形を最後にディーゼル機関車の新製が途絶えており、1992年(平成4年)9月に入籍した901号機は、国鉄・JRを通じて11年ぶりの新製ディーゼル機関車であった。1994年に鉄道友の会ローレル賞(第34回)を受賞した。
動力伝達方式は、従来の主流であった液体式ではなく、国鉄DF50形以来の電気式(ディーゼル・エレクトリック方式)として設計された。これは、増大した出力に対応する大容量液体変速機の研究・開発が国鉄DE50形の試作を最後に中止されて久しかったことと、VVVFインバータ制御など長足の進歩を遂げた電気機器の採用により、駆動系の小型化と保守の軽減が図れることによる。主機関としてツインターボ・インタークーラー付きV型12気筒ディーゼル機関を2基搭載し、初期車はMTU製12V396TE14形(定格出力1,700 PS / 1,800 rpm)を、50番台以降はコマツ製SDA12V170-1形(定格出力1,800 PS / 1,800 rpm、最大出力2,071 PS)を採用した。DD51形のV型12気筒機関と比べて排気量は61.1 Lから46.3 Lに縮小され、排気量あたりの出力はDD51形のDML61Zのおよそ2.2倍で、パワーユニット全体の小型化に寄与している。発電機は各機関に1基ずつ、計2基の東芝製FDM301形ブラシレス同期発電機を搭載し、主回路電機品、補助電源装置、モニタリングシステムなどの電機品はすべて東芝製である。主電動機はかご形三相誘導電動機FMT100形(連続定格320 kW)を6基搭載し、1個のインバータで1個の主電動機を制御する1C1M方式により、定格の動輪周出力はDD51形の1.5倍となり、平坦線で800 t牽引時に110 km/h以上の均衡速度を維持できる。
試作機の900番台(901号機)は1992年3月に川崎重工業で落成し9月に入籍、1993年3月10日から五稜郭駅 - 札幌貨物ターミナル駅間で営業運転を開始し、2023年度をもって除籍された。0番台は1994年9月から1998年3月にかけて12両(1 - 12)が、50番台は2004年1月までに13両(51 - 63)が、100番台は2005年8月から2011年12月にかけて23両(101 - 123)が製造された。50番台はスカートが灰色、JRFロゴが白色で、愛称のロゴも描かれた。100番台ではVVVFインバータのスイッチング素子をGTOサイリスタからIGBTに変更した。200番台は2016年に登場した区分で、100番台機に防音強化等の改造を施したものである。2016年に北海道から転出した123号機が改造・改番されて223号機となり、名古屋地区の関西本線で営業に復帰したのに続き、2018年には116・120号機も同様に改造され、216・220号機に改番された。これらの改造は関西本線で使用されていた老朽化したDD51形を置き換える計画に基づくもので、改造を受けた全機が愛知機関区に配置された。7000番台は、JR九州が2013年10月より運行を開始した豪華寝台列車「ななつ星 in 九州」の牽引機として神戸の川崎重工業で製造され、2013年7月に落成した。「古代漆」を基調としたロイヤルワインレッドの塗色が施され、連結器はJR貨物所有機の自動連結器から密着自動連結器に変更された。スカート周りが従来車から前後に200mmずつ延長され、全長は20,000mmとなった。
運用面では、JR貨物機は新製以来全機が鷲別機関区に配置されていたが、同機関区は2014年8月30日付で廃止され、その後40両が五稜郭機関区に、8両が愛知機関区に配置された。2013年度をもって北海道エリアでのDD51形の定期運用の置き換えが完了し、関西本線では2018年2月1日より運用を開始した。2012年には事故で損傷した1両が廃車となった。JR九州機は大分鉄道事業部大分車両センターに配置され、「ななつ星 in 九州」の牽引機として運用されている。JR貨物は、DF200形の老朽化に伴い、2027年(令和9年)9月より後継となるディーゼル機関車を導入する予定を明らかにしている。
年表
この年表は英語のみです。
- 1992Pre-production locomotive DF200-901 delivered in March for testing, fitted with two MTU 12V396TE14 diesel engines; registered (入籍) in September as the first newly built diesel locomotive in eleven years for the JNR–JR group since the DE15 of 1981.
- 1994Delivery of the full-production DF200-0 batch begins (twelve locomotives built); production locomotives enter service on 15 November, and the type receives the Japan Railfan Club's 34th Laurel Prize.
- 1999/
2000 DF200-50 batch built with Komatsu SDA12V170-1 diesel engines in place of the earlier MTU engines, carrying grey front-end skirts and white "JRF" logos (thirteen locomotives built). 年は1999年または2000年とされています。 - 2005DF200-100 batch built from August 2005 to December 2011 with IGBT VVVF inverters (twenty-three locomotives built).
- 2013A dedicated Class DF200-7000 is built by Kawasaki Heavy Industries in Kobe for JR Kyushu's Seven Stars in Kyushu luxury excursion train, finished in a deep maroon livery and delivered in July 2013.
- 2016DF200-123 is moved from Hokkaido, modified and renumbered DF200-223 before returning to service on the Kansai Main Line in the Nagoya area; DF200-116 and DF200-120 are similarly renumbered DF200-216 and DF200-220 in 2018.
出典
ギャラリー 6枚
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