機関車約3分で読めます

DD200形ディーゼル機関車

JR Freight Class DD200

DD200形ディーゼル機関車は、日本貨物鉄道(JR貨物)が2017年(平成29年)から製作している電気式ディーゼル機関車である。非電化区間の貨物列車牽引と貨物駅構内の入換作業の双方に使用されているDE10形・DE11形などの液体式ディーゼル機関車の老朽化に伴い、両形式の置き換えを目的に開発された。DF200形とEF210形の技術を応用し、搭載機材を極力共通化することで開発・維持コストの削減を狙っている。

JR Freight Class DD200 locomotive DD200-16 at Anzen Station on the Tsurumi Line.
JR Freight Class DD200 locomotive DD200-16 at Anzen Station on the Tsurumi Line.(英語) · MaedaAkihiko · CC BY-SA 4.0 · Wikimedia Commons

歴史

車体はDE10形と同様の前後非対称ボンネット形であるが、保守面で問題のあった3軸台車を廃して通常の2軸台車によるB-B形配置とし、軸重は14.7 t(DE10形は13 t、DE11形は14 t)として従来DE10形が投入されていたローカル線でも運用できるようにした。最高速度は110 km/hである。発電用機関は水冷4サイクルV型12気筒、排気量30.48リットルのコマツ製SAA12V140E-3型エンジン1基をFDML30Zとして採用し(機関出力895 kW/1,900 rpm、国鉄時代のDML30系エンジンとは無関係)、主発電機FDM303(出力1,112 kVA)を直結する。主電動機を4基搭載し、最大引張力は20,000 kgfである。動輪周出力は、2017年6月15日のJR貨物の発表では600 kWとされた。

車体は当初川崎重工業が、のちに川崎車両が製造している。制御関係の電機品は三菱電機が担当している。インバータには電力変換効率の高いハイブリッドSiC素子を適用している。高効率機器の採用などにより、従来の機関車と比べて燃料消費量20.3%、窒素酸化物(NOx)排出量18.6%、騒音レベル11 dBがそれぞれ低減されている。台車は川崎重工業製の軸梁式ボルスタレス空気ばね台車で、1エンド側がFDT103形、2エンド側がFDT103A形である。軌間は1,067 mmで、全長15,900 mm、全幅2,974 mm、全高4,079 mm、運転整備重量は58.8 tである。空気圧縮機はドイツ・クノールブレムゼ製で、潤滑油が不要なオイルフリー(無給油)のレシプロ式である。

2017年6月15日、JR貨物は本形式の詳細を正式に発表した。試作機である901号機は2017年6月29日に神戸にある川崎重工業の工場から新鶴見機関区へ甲種輸送され、同区へ正式配置されたのちに報道公開された。同機を用いて東京貨物ターミナル駅構内での入換作業と首都圏での本線運用で試験・評価を行い、量産機の設計に用いるデータを得る予定とされた。2019年8月27日に量産型の1号機となるDD200-1が兵庫駅から稲沢駅まで甲種輸送され、順次DE10を置き換える形で運用を開始している。形式名「DD200」のうち、最初のDはディーゼル機関車であること、2番目のDは動軸が4軸であること、200は交流電動機を用いる電気式ディーゼル機関車であることを表す。2022年4月1日現在、愛知機関区に901・1~23号機の計24両が配置されている。

JR Freight Class DD200 locomotive DD200-701 after its headlights were converted to LEDs. 原寸大で表示(新しいタブで開きます)
JR Freight Class DD200 locomotive DD200-701 after its headlights were converted to LEDs.(英語)キタフォックス · CC BY-SA 4.0 · Wikimedia Commons

JR貨物はカーボンニュートラルの観点からグループ会社である臨海鉄道各社への本形式導入を推進しており、九州旅客鉄道(JR九州)も本形式を導入している。水島臨海鉄道では600番台1両が2021年7月2日に運用を開始し、JR九州では700番台1両が同年7月13日付で新製配置された(塗装は配置先のDE10形に準じた黒)。京葉臨海鉄道は800番台として導入し、「RED MARINE」と命名した。また、衣浦臨海鉄道向けの同型機KD58形が2024年11月19日に半田埠頭駅まで甲種輸送され、2025年3月15日に運用を開始した。

年表

この年表は英語のみです。

  • 2017JR Freight officially announced details of the Class DD200 on 15 June; the prototype, DD200-901, was delivered to JR Freight's Shin-Tsurumi Depot from the Kawasaki Heavy Industries factory in Kobe on 29 June for testing and evaluation in shunting at Tokyo Freight Terminal and main-line operation in the Tokyo area.
  • 2019The first full-production locomotive, DD200-1, was delivered by rail from Hyogo to Inazawa on 27 August, and production locomotives began entering service, progressively replacing Class DE10 locomotives.
  • 2021The type was taken up beyond JR Freight by rinkai (port and industrial) railways in its group and by JR Kyushu: Mizushima Rinkai Railway began operating its 600-series unit on 2 July; Keiyo Rinkai Railway introduced the type as its 800 series, named "RED MARINE"; and JR Kyushu had a 700-series unit newly allocated on 13 July.
  • 2022As of 1 April, 24 locomotives (DD200-901 and DD200-1 to -23) were allocated to Aichi Locomotive Depot.

出典