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銚子電気鉄道線

Choshi Electric Railway Line

銚子電気鉄道線(ちょうしでんきてつどうせん)は、千葉県の最東端、銚子駅から外川駅までを結ぶ営業キロ6.4キロメートルの鉄道路線である。銚子電気鉄道が運営する唯一の路線で、軌間1,067ミリメートルの狭軌、架空電車線方式の直流600Vで電化され、10の駅を有する。慢性的な乗客減少に直面するなか、同社は菓子、とりわけ「ぬれ煎餅」を販売して運営を補っている。

2 km
銚子電気鉄道線の路線図 · 千葉県 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI

歴史

この路線の歴史は前身の会社に始まる。地元の有志などによって設立された銚子遊覧鉄道が、1913年12月28日に銚子 - 犬吠間を蒸気運転で開業した。この事業は赤字続きで、第一次世界大戦の勃発により鉄の価格が高騰したことから、開業わずか4年目の1917年11月に廃止され、レールは撤去されて売却された。廃線跡は1918年に地元の旅館の送迎バス専用道路となった。その後、もとの会社の設立構成員らが改めて銚子鉄道として結集し、1923年7月5日、その旧線跡を転用して――外川まで延長したうえで――銚子 - 犬吠 - 外川間として路線を再開業した。銚子鉄道の設立は1922年10月10日であった。

再開した路線は1925年7月1日に直流600Vで電化され、同日から1930年代半ばにかけて笠上黒生・君ヶ浜・燈台前の途中駅が加えられた。第二次世界大戦中の1945年7月20日には空襲で変電所と車庫が破壊され、運行の休止を余儀なくされた。会社は国鉄から蒸気機関車を借り入れて同年12月に運行を再開し、1946年には変電所を復旧して電車運転を復活させた。1948年8月20日、戦後の企業再建整備法のもとで、路線の運営会社は現在の銚子電気鉄道となった。

戦後の数十年を通じて、この路線はバスの台頭と自家用自動車の普及に圧迫され、営業収支は欠損となって、鉄道の存続が危ぶまれる状況となった。1969年からは銚子市単独の欠損補助金の交付が始まり、1975年度からは地方鉄道軌道整備法に基づいて、運行維持のための国・県・市による補助が行われることとなった。貨物営業は1984年2月1日に国鉄の貨物輸送削減のあおりを受けて廃止され、1995年4月1日には経費削減のためワンマン運転が始まった。現在も路線の運営は千葉県と銚子市の補助に大きく支えられている。銚子市は「銚子電気鉄道応援基金」を設置して運行維持の補助金を支給しており、2024年度には同基金から約2900万円が活用された。

同社は1995年9月19日、自社製のぬれ煎餅「銚電のぬれ煎餅」の販売を犬吠駅で始めた。2006年8月には同社の元社長が総額約1億1000万円の業務上横領の疑いで逮捕され、2007年に執行猶予付きの懲役判決を受けた。この横領で同社は運転資金が不足し、2006年11月には鉄道車両の法定検査が行えない事態に陥った。同社は同年11月15日、公式サイトに「ぬれ煎餅買ってください。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです」という異例のお願い文を掲載した。この件はインターネット上で話題となって報道機関にも取り上げられ、同社によれば、全国からオンラインショップに注文が殺到した。菓子の商いは本業の鉄道をしのぐまでになり、年5億円程度の売上高のうち鉄道以外の事業が約8割を占め、現在では菓子販売による利益が鉄道事業による利益の2倍に達している。

2018年8月には、経営状況が「まずい」ことにちなんで名付けたスナック菓子「まずい棒」を発売した。同商品は4年で400万本以上を売り上げ、数多くの味で展開されている。同社はこうした自虐的な商品をオンラインショップなどで販売し、ファンや面白がる人々に購入を訴えて鉄道の存続を図っている。

同社は観光にも力を入れてきた。1990年頃からは観光重視の再生に取り組み、駅の洋風駅舎への改築や車両の塗装変更、マスコットキャラクターの導入を進めた。2015年12月にはネーミングライツによる駅名愛称の運用を始め、2025年4月1日には路線全体の愛称「犬吠崖っぷちライン」を採用した。

この路線の駅

年表

  • 191312月28日:地元の有志らが設立した銚子遊覧鉄道が、蒸気運転で銚子 - 犬吠間を開業。
  • 191711月:赤字続きと第一次世界大戦による鉄価格高騰のため、開業わずか4年目で銚子遊覧鉄道線を廃止。レールは撤去・売却された。
  • 192210月10日:もとの会社の設立構成員らが改めて銚子鉄道を設立。
  • 19237月5日:銚子鉄道が旧線跡を転用し、外川まで延長して銚子 - 犬吠 - 外川間を再開業。
  • 19257月1日:直流600Vで電化。
  • 19457月20日:空襲で変電所と車庫が破壊され運行休止。12月に国鉄から蒸気機関車を借り入れて運行を再開。
  • 1946変電所が復旧し、電車運転が復活。
  • 19488月20日:企業再建整備法により、路線の運営会社が現在の銚子電気鉄道となる。
  • 1969銚子市単独の私鉄欠損補助金の交付が開始。1975年度からは地方鉄道軌道整備法に基づき国・県・市による運行維持補助が行われる。
  • 19842月1日:国鉄の貨物輸送削減のあおりを受け、貨物営業を廃止。
  • 19954月1日:ワンマン運転を開始。9月19日には犬吠駅で自社製の「銚電のぬれ煎餅」の販売を開始。
  • 200611月15日:資金不足から鉄道車両の法定検査が行えなくなり、公式サイトに「ぬれ煎餅買ってください。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです」という異例のお願い文を掲載し、全国からオンラインショップに注文が殺到。
  • 20188月3日:自虐的に名付けたスナック菓子「まずい棒」を発売。4年で400万本以上を売り上げる。
  • 20254月1日:路線愛称「犬吠崖っぷちライン」を使用開始。

出典